比較
FastMetalとOpenRouterの比較:円建てで使えるOpenRouterの代替
OpenRouterの代替を探している日本の開発チームに向けて、FastMetalとの違いを公開情報にもとづいて整理します。FastMetalは、95以上のLLM・生成AIモデルをOpenAI互換とAnthropic互換のAPIで呼び出せる日本のAIゲートウェイです。支払いは円建てのプリペイドで、クレジットを購入するたびに適格請求書を発行します。
OpenRouterとFastMetalの違い
OpenRouterは、複数の提供元のモデルをOpenAI互換のAPIで呼び出せるグローバルなサービスで、米ドル建てのクレジットを購入して利用します。2026年8月には、StripeがOpenRouterを買収することで合意したと発表されました。概要は「OpenRouterとは」で解説しています。
1つのAPIで多くのモデルを使える点は共通です。違いが出るのは、支払いと請求、そして日本で使うときの手間です。
FastMetalに切り替える7つの理由
1. 請求が日本円で完結する
料金は円建てで、モデルごとに100万トークンあたりの単価が決まっています。ドル建てで支払うと、為替の変動を見込む必要があり、カード会社によっては海外事務手数料も上乗せされます。円建てなら為替の影響もカードの海外事務手数料もなく、チャージした金額がそのまま予算になります。クレジットの購入に手数料はかかりません。単価は料金ページで確認できます。
2. クレジット購入のたびに適格請求書を発行
運営会社の株式会社国際調達情報は適格請求書発行事業者(登録番号 T5010001015990)で、クレジットを購入するたびに適格請求書を発行します。消費税は購入時に加算されます。どの提供元のモデルを使っても、経理が扱う請求書はFastMetalの1社分にまとまります。OpenAIと直接契約した場合の適格請求書(インボイス)については、別の記事で解説しています。
3. 購入した残高がそのまま上限になる
プリペイド専用のため、購入した残高を超える請求は発生しません。APIキーごとに残高の上限を設定でき、チームやプロジェクト単位で予算を分けられます。残高が減ったときと尽きたときにはメールでお知らせし、尽きた時点でリクエストは受け付けられなくなります。
4. 銀行振込(前払い)は¥500から
支払いはカードと銀行振込(前払い)に対応し、どちらも¥500から購入できます。カードは即時に残高へ反映されます。銀行振込では、専用の振込先口座を記載した適格請求書がその場で発行されます。支払期限は14日で、入金が確認されると自動で残高に反映されます。振込手数料はお客様のご負担です。
5. Claude CodeをAnthropic互換のエンドポイントで使える
OpenAI互換に加えてAnthropic互換のエンドポイントがあり、Claude Codeは環境変数を2つ設定するだけでつながります。GLMやDeepSeek、Kimiなど、カタログ内のモデルもClaude Codeの中で動かせます。詳しくはClaude Codeのガイドをご覧ください。
6. 国内で推論するモデルも同じキーで使える
推論を日本国内で実行するモデルが9つあります(2026年8月末時点)。さくらインターネットのGPUで動く japan-kimi-k2.7-code や、AWSの東京リージョンで動く anthropic-claude-sonnet-4-6 などで、ほかのモデルと同じAPIキーで呼び出せます。FastMetalがお客様のデータをモデルの学習に使うことはありません。
7. 日本の運営会社に日本語で問い合わせできる
運営は東京都千代田区の株式会社国際調達情報(1981年創業)です。サイトとドキュメントは日本語です。問い合わせはお問い合わせフォームまたはteam@fastmetal.aiで、9:00から17:00まで受け付けています。
比較表(2026年10月時点)
| 項目 | FastMetal | OpenRouter |
|---|---|---|
| 運営 | 株式会社国際調達情報(東京都千代田区) | グローバルに提供されるサービス。2026年8月、Stripeによる買収合意が発表 |
| 請求の通貨 | 日本円 | 米ドル |
| 支払いの仕組み | 円建てのプリペイド残高を、カードまたは銀行振込(前払い)で¥500から購入 | 米ドル建てのクレジットを購入 |
| 適格請求書 | クレジット購入ごとに発行(登録番号 T5010001015990) | 国税庁の公表サイトで登録状況を確認できます |
| OpenAI互換API | 対応 | 対応 |
| モデルIDの書き方 | ハイフン区切り(anthropic-claude-opus-5) | スラッシュ区切り(anthropic/claude-opus-5) |
FastMetalは2026年10月6日時点、OpenRouterは2026年8月時点の公開情報にもとづきます。内容は変わることがあるため、最新の情報は各社の公式情報でご確認ください。ドル建てのコストは「OpenRouterの料金と手数料」で解説しています。
OpenRouterからの乗り換え方
どちらもOpenAI互換のため、SDKやリクエストの形式はそのまま使えます。書き換えるのは次の3点です。
- ベースURLを
https://api.fastmetal.ai/v1に変える - APIキーを、FastMetalで発行したキー(
sk-で始まる文字列)に差し替える - モデルIDをFastMetalの書き方に直す
import os
from openai import OpenAI
client = OpenAI(
api_key=os.environ["FASTMETAL_API_KEY"],
base_url="https://api.fastmetal.ai/v1",
)
resp = client.chat.completions.create(
model="anthropic-claude-opus-5",
messages=[{"role": "user", "content": "こんにちは"}],
)
print(resp.choices[0].message.content)
モデルIDはスラッシュを使わない形式です。Anthropicのモデルには anthropic- が付き、gpt-6.1-sol や glm-5.2 のように提供元の名前が付かないIDもあります。規則は一律ではないため、移行の前に /v1/models で一覧を確かめてください。¥0の無料モデルは gemini-flash-lite-free というIDで呼び出せます(OpenRouterの無料モデルとの違い)。
Claude Codeは、次の2行で接続先が切り替わります。キーは ANTHROPIC_AUTH_TOKEN に設定し、ベースURLはホスト名までにします。
export ANTHROPIC_AUTH_TOKEN="$FASTMETAL_API_KEY"
export ANTHROPIC_BASE_URL="https://api.fastmetal.ai"
ID対応表とつまずきやすい点はOpenRouterからFastMetalへの移行ガイドに、APIの基本は「APIの始め方」にまとめています。
よくある質問
OpenRouterから移行するとき、コードはどこを変えればよいですか
ベースURL、APIキー、モデルIDの3点です。モデルIDは、スラッシュを使わないFastMetalの形式(例:anthropic-claude-opus-5)に書き換えます。
適格請求書はいつ発行されますか
クレジットを購入するたびに発行されます。銀行振込では、振込先口座を記載した適格請求書がその場で発行されます。登録番号はT5010001015990です。
月額料金や最低利用額はかかりますか
かかりません。費用は使った分だけの従量課金で、クレジットは¥500から購入できます。アカウントの作成は無料で、¥0の無料モデルはチャージしなくても使えます。有料モデルを使うには、クレジットの購入が必要です。
残高がなくなるとどうなりますか
リクエストが受け付けられなくなり、購入した残高を超える請求は発生しません。残高が減ったときと尽きたときには、メールでお知らせします。
Claude Codeでも使えますか
使えます。Anthropic互換のエンドポイントがあり、ANTHROPIC_BASE_URLとANTHROPIC_AUTH_TOKENを設定すれば利用できます。モデルには、GLMやDeepSeekなどカタログ内のモデルも指定できます。
FastMetalを試す
¥0の無料モデルで動作を確かめてから、¥500からのチャージで有料モデルを使えます。