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レビュー

Tencent Hy3 レビュー:日本語のビジネス文書は一級品、推論の深さは指定して使う

FastMetal

結論から言うと、Hy3(hy3)は、日本語のビジネス文書をきちんと書ける推論モデルです。お詫びメールでは「拝啓」と「敬具」を正しく対応させ、敬語の修正や算数も正確でした。ただし、推論の深さを指定せずに使うと、考え続けて回答が返らないことがあります。reasoning で深さを指定するのが実用上のポイントです。

概要

Hy3 は Tencent が2026年7月に公開したオープンモデルです。

  • 総パラメータ 295B、アクティブ 21B の MoE(192エキスパートから8つを選択)
  • 文脈長:約26万トークン
  • 入力・出力:テキスト
  • ツール呼び出しに対応。推論の深さを指定できる

日本語で試した結果

同じ5つの日本語タスクを複数のモデルに投げて比べました。

タスク結果
納期遅延のお詫びメール「拝啓」で始め「敬具」で結ぶ正しい書式。変更後の納期や再発防止策まで入った実務的な文面
文章の3点要約見出し付きで正確。為替リスクまで拾えている
敬語の誤り2か所を修正正解。自社の担当者に尊敬語を使う誤りまで指摘
算数の文章題つるかめ算と方程式の両方で解き、7.2個になるため数値の確認を促した
季語入りの俳句推論の深さを指定しないと、上限まで考え続けて回答が空になった(後述)

特筆すべきはメールの書式です。今回比べた複数のモデルが「拝啓」なしで「敬具」だけを置く誤りを出したなか、Hy3 は頭語と結語を正しく対応させ、「まずは、書中をもちましてお詫び申し上げます」という結びの定型句まで使いました。日本語のビジネス文書としてそのまま使える水準です。

推論の深さは指定して使う

俳句のタスクでは、推論の深さを指定しないと、最大出力の4,000トークンをすべて推論に使い切り、回答が空のまま返りました(2回試して2回とも)。推論トークンも課金されるため、何も得られないまま費用だけが発生します。

同じ質問で reasoning の深さを指定すると、結果は変わりました。

指定応答時間出力トークン回答
指定なし約60秒4,000なし(上限到達)
low約33秒2,024「キー敲き 秋灯の下 バグ沈む」
medium約33秒2,316「短夜に バグと戦う エンジニア」

medium の句は5・7・5 で、季語「短夜(夏)」の説明も正確でした。Hy3 を使うときは、タスクに合わせて reasoningeffort を指定し、max_tokens にも余裕を持たせるのがおすすめです。

コスト

  • 推論トークンは出力トークンとして課金される。今回のタスクでは出力の8〜9割が推論だった
  • 入力・出力とも単価は低い部類
  • 推論の深さを指定することで、応答時間と出力トークンの両方を抑えられる

円建ての単価は料金ページでご確認ください。

向いている用途/向かない用途

向いている:

  • 取引先向けのメールや社外文書など、書式まで正確さが求められる日本語の文章
  • 敬語の添削・校正
  • ツール呼び出しを使うエージェント

向かない:

  • 推論の深さを指定できない環境での利用
  • 数秒以内の応答が必要なチャット(今回は1回15〜60秒程度)

よくある質問

Q. Hy3 の回答が空で返ってくるのはなぜですか? 推論に出力トークンの上限を使い切っているためです。reasoningeffortlowmedium に指定し、max_tokens を大きめに設定してください。

Q. Hy3 は日本語のビジネス文書に使えますか? 今回の検証では、頭語と結語の対応や結びの定型句まで正確でした。社外文書の下書きに十分使える品質です。

Q. Hy3 はツール呼び出しに対応していますか? はい。tools を指定して使えます。

FastMetal で試す

curl https://api.fastmetal.ai/v1/chat/completions \
  -H "Authorization: Bearer $FASTMETAL_API_KEY" \
  -H "Content-Type: application/json" \
  -d '{
    "model": "hy3",
    "max_tokens": 4000,
    "reasoning": {"effort": "medium"},
    "messages": [{"role": "user", "content": "取引先への納期遅延のお詫びメールを250字程度で書いてください。"}]
  }'

同じ API キー・同じ円建て残高のまま、他のモデルと model を差し替えて比べられます。推論の深さの指定方法は推論の制御、対応モデルはモデルカタログでご確認ください。

Hy3を今すぐ試す

Hy3はFastMetalのAPIキー1つで利用できます。ブラウザですぐに試す、またはOpenAI SDKからそのまま呼び出せます。