DeepSeek V4.1 Flash が利用可能に — 1Mコンテキストと画像入力、推論レベルの選択
DeepSeek V4.1 Flash が FastMetal で利用できるようになりました。モデル ID は deepseek-v4.1-flash です。
DeepSeek が公開している情報では、スパース MoE 構成で、同社としては初めて CED(Causal Encoder-Decoder)アーキテクチャの上に構築されたモデルとされています。入力時に活性化するパラメータは 8B です。
特徴
- 100万トークンのコンテキスト:コンテキスト長は 1,048,576 トークン、出力は最大 384,000 トークン。
- 画像入力に対応:テキストに加えて画像を渡せます。DeepSeek の Flash 系では初めてで、既存の
deepseek-v4-flashはテキスト専用です。 - 推論レベルを選べる:
low/high/maxの3段階。オフにもできます。既存のdeepseek-v4-flashはhighとxhighしかなく、「軽く考える」選択肢がありませんでした。 - ツール呼び出しと JSON スキーマ:function calling と、
strictを指定したjson_schemaでの構造化出力に対応しています。
既定のままだと「考える」分だけ課金されます
このモデルでいちばん実務に効くのは、ここです。
DeepSeek V4.1 Flash は推論が既定でオン、しかも既定の強度が high です。推論(thinking)トークンは出力トークンとして課金されるため、reasoning を指定しないまま短い質問を投げると、見た目の回答は数十語なのに出力トークンだけが数千という状態になり得ます。
実際、私たちがモデル比較用のプロンプト43本を流したときの例を挙げます。「レシピを別の食材で作り直す」という、とくに難しくもない依頼への回答は、完了トークン 7,865 のうち 6,389 が思考トークンでした。応答が返るまで 381 秒。読者に見える文章は 5,600 字ほどですが、支払いの8割は表に出ない思考に対するものです。
対策は単純で、用途に合わせて reasoning を明示するだけです。
- 分類・抽出・整形など、考える必要のない処理 →
{"enabled": false} - 通常のコード生成や質問応答 →
{"effort": "low"} - 難しい設計や数学 →
{"effort": "high"}または"max"
FastMetal のチャット画面では、モデル選択の隣にある「思考」から切り替えられます。API から使う場合の詳細は 推論(thinking)の制御 にまとめています。
なお FastMetal のゲートウェイが解釈するのは、OpenAI 形式の reasoning_effort ではなく reasoning オブジェクトです。reasoning_effort は無視されることがあるため、下の形式で送ってください。
使い方
OpenAI 互換エンドポイントに、model として deepseek-v4.1-flash を指定します。
curl https://api.fastmetal.ai/v1/chat/completions \
-H "Authorization: Bearer $FASTMETAL_API_KEY" \
-H "Content-Type: application/json" \
-d '{
"model": "deepseek-v4.1-flash",
"messages": [{"role": "user", "content": "このエラーの原因を1文で説明してください。"}],
"reasoning": {"effort": "low"}
}'
画像を渡す場合は、通常の OpenAI 形式のまま image_url を含めます。
curl https://api.fastmetal.ai/v1/chat/completions \
-H "Authorization: Bearer $FASTMETAL_API_KEY" \
-H "Content-Type: application/json" \
-d '{
"model": "deepseek-v4.1-flash",
"messages": [{
"role": "user",
"content": [
{"type": "text", "text": "この画面のエラー表示を読み取ってください。"},
{"type": "image_url", "image_url": {"url": "https://example.com/screenshot.png"}}
]
}],
"reasoning": {"effort": "low"}
}'
既存の Flash とどう使い分けるか
deepseek-v4-flash | deepseek-v4.1-flash | |
|---|---|---|
| コンテキスト | 100万トークン | 100万トークン |
| 画像入力 | 非対応 | 対応 |
| 推論レベル | high / xhigh | low / high / max |
| 100万トークンあたり | 入力 ¥22.85 / 出力 ¥49.21 | 入力 ¥50.69 / 出力 ¥202.74 |
トークン単価だけを見れば deepseek-v4-flash のほうが安く、量をさばく定型処理ではいまも有力な選択肢です。一方 V4.1 Flash は、画像を読む必要がある場合と、推論を low まで落として使いたい場合に効いてきます。単価が高くても、考える量を減らせるぶん一回あたりの支払いが下回ることはあります。どちらが安いかは単価表ではなく、実際のプロンプトで比べてください。
最新の価格は 料金 と モデル一覧 でご確認いただけます。同じプロンプトに対する各モデルの実際の回答は モデル比較 に掲載しています。