Clineの料金:APIキー持ち込みで払うのはモデル利用料だけ

この記事の要点
- Clineの拡張機能は個人なら無料で、料金はつないだモデルの利用料です。
- 自分のAPIキーを設定すると、利用料はキーを発行した会社に直接支払います。
- 手順ごとに文脈を送り直すため、費用の大半は入力トークンです。
- 「OpenAI Compatible」でFastMetalのキーを設定すると、95以上のモデルを円建てで使えます。
Clineの料金を調べると、「無料」という説明と「思ったより請求が来た」という声の両方が見つかります。どちらも本当のことで、拡張機能そのものは無料ですが、つないだモデルの利用料は使った分だけかかります。この記事では、2026年10月時点のClineの公式情報をもとに、料金の仕組みと費用の抑え方、FastMetalのキーで使うための設定をまとめます。金額はたびたび改定されるため、公式ページへのリンクで示します。
Clineの料金は本体無料とモデルの利用料
Clineは、VS Codeの拡張機能やCLIで動くオープンソースのコーディングエージェントです。Clineの料金ページによると、個人の開発者は無料で使え、支払いが発生するのはAIの推論を使った分だけです。SSOや請求の一元管理が必要な組織向けには、個別見積もりのEnterpriseプランがあります。
ClineのAPIキーはどこで発行するか
Clineに設定するAPIキーは、モデルの提供元やAIゲートウェイで発行し、Clineのアカウントとは別に用意します。この使い方はAPIキーの持ち込み(BYOK)と呼ばれ、モデルの利用料は100万トークンあたりの従量課金で、キーを発行した会社から直接請求されます。Cline社も、クレジット残高から差し引く従量課金と、オープンウェイトモデル向けの月額プランClinePassで、モデルの利用枠を販売しています(2026年10月時点)。
Clineの費用の大半は入力トークン
APIの従量課金では、入力トークンと出力トークンに、それぞれ100万トークンあたりの単価が決まっています。Clineはファイルの読み込み、コードの書き換え、コマンドの実行といった手順のたびにモデルを呼び出し、システムプロンプトやツールの定義、読み込んだファイル、会話の履歴を毎回まとめて送り直します。たとえば、平均5万トークンの文脈で30回呼び出すタスクなら、入力だけで150万トークンになります。出力はコードの差分が中心なので、多くは数万トークンに収まります。
費用が膨らみやすい使い方
- 1つのタスクで長く会話を続ける
- 大きなファイルをまとめて文脈に入れる
- 自動承認で長時間走らせる
- 上位モデルに長く思考させる(思考は多くのモデルで出力として課金)
どこで費用が増えているかは、タスク画面に表示されるトークン数とコンテキストの使用量で確かめられます。
Clineの費用を抑える4つの方法
作業ごとにモデルを選ぶ
Clineでは、計画を立てるPlanモードと手を動かすActモードに、別々のモデルを設定できます(設定の「Use different models for Plan and Act」)。計画には上位モデルを、方針が決まったあとの実装や定型の修正には軽量なモデルを使うのが基本です。月々の請求額をいちばん大きく左右するのは、日常の作業をどのモデルに任せるかです。
文脈を短く保つ
作業に区切りがついたら /newtask で進捗を引き継いだ新しいタスクを始め、同じタスクを続けるなら /smol(別名 /compact)で会話を要約します。読み込ませるファイルも、必要なものだけに絞ります。
プロンプトキャッシュを活かす
キャッシュに対応したモデルでは、毎回同じ内容で送られる部分に、通常より安い単価が適用されます。キャッシュには有効期間があり、作業を長く中断すると効果が薄れます。FastMetal経由でも、Claudeのモデルではプロンプトキャッシュが効くことを確認しています(2026年10月、Anthropic互換APIで確認)。
キーごとに上限を決める
FastMetalでは、チャージした残高がそのまま支出の上限になり、APIキーごとに残高の上限も設定できます。Cline用のキーを分ければ、ほかの用途と予算が混ざりません。残高が少なくなったときと尽きたときには、メールでお知らせが届きます。ほかの方法はLLM APIのコストを下げる7つの方法をご覧ください。
FastMetalのAPIキーでClineを使う
FastMetalは、95以上のモデルを1つのAPIキーとOpenAI互換のAPIで呼び出せる、日本のAIゲートウェイです。
Base URL、APIキー、モデルIDを入力する
- Clineの設定(歯車のアイコン)を開き、API Providerで「OpenAI Compatible」を選びます。
- Base URLに
https://api.fastmetal.ai/v1を入力します。Claude Codeと違い、/v1まで含めます。 - API Keyに、FastMetalのキー(
sk-で始まります)を入力します。発行の手順はAPIのはじめ方にあります。 - Model IDに、使うモデルのIDを入力します。
Roo Codeも同じ手順で設定できます。
モデルIDの書き方
Anthropicのモデルは anthropic-claude-sonnet-5 のように anthropic- で始まり、ほかのモデルは deepseek-v4.1-flash のように接頭辞のないモデル名です。ドットもそのまま入力します。計画にはClaude Sonnet 5、実装にはDeepSeek V4.1 Flash、という組み合わせもできます。IDの一覧は、次のコマンドで取得できます。
curl https://api.fastmetal.ai/v1/models -H "Authorization: Bearer $FASTMETAL_API_KEY"
FastMetal経由の料金
- 100万トークンあたりの単価で、円建ての残高から差し引かれます。単価は料金ページで比べられます。
- 月額料金はありません。チャージは¥500からで、カードか銀行振込(前払い)で支払えます。
- チャージのたびに適格請求書が発行されます。
- 残高を使い切ると、リクエストは拒否されます。
ほかのコーディングエージェントの料金
Claude Codeの料金とCodexの料金も同じ考え方で整理しています。Claude CodeでGLMやDeepSeekを動かす手順はClaude CodeをAPIキーで使う方法で解説しています。Clineと同じキー1本で使えます。
よくある質問
Clineは無料で使えますか
個人の開発者なら拡張機能は無料で、料金がかかるのはモデルの利用分だけです。ローカルモデルなら利用料はかからず、FastMetalの無料モデルも¥0で呼び出せます。
ClineとRoo Codeで設定は違いますか
同じです。どちらも「OpenAI Compatible」を選び、Base URL、APIキー、モデルIDを入力します。
Clineに表示される費用と実際の請求額が違うのはなぜですか
OpenAI Compatibleで接続した場合、Clineに表示される費用は、Model Configurationに入力した単価をもとに計算した目安だからです。実際の利用額は、FastMetalのダッシュボードで確認できます。
FastMetalでClineを使うと適格請求書は出ますか
出ます。円建てのクレジットを購入するたびに、適格請求書が発行されます。
FastMetalでClineを始める
アカウントの作成は無料で、チャージは¥500から始められます。